倭月愛々 過去ログ

 
2003/04/21 (月)

イラク 北朝鮮
ワイドショーならまだしも報道番組で戦況報道とパラレルにイラク市民の犠牲者の涙をちょっと感傷的に(流石にBGMこそないけど)流すのはどうかと思う。個人の痛みをことさら強調するのは、なぜ戦争が起きたのかという本質を見誤らせるので抵抗を感じます。戦争に反対する意図であの画を流しているならそのれをはっきり伝えるべきだし、戦争の悲惨な事実を伝えるのだとしたらあまりに綺麗すぎる。
たけしが自身の映画の残酷な暴力描写に対する批判に対して、残酷な痛みをきちんと伝えることが暴力の抑止に繋がると言っていたことが思い起こされる。痛みを実感できないお涙頂戴な画は安っぽいドラマ見てるのと同じで想像力を欠如させるだけ。
そろそろ報道規制から逃れた色々な残酷で残虐な画が出てくるのでそれを正視していくことが大切なんでしょうね。
全体としては戦争として括られることも、個では殺人の積み重ねに過ぎないこと。
犠牲になるのは無知で無力な市民ってステレオタイプもやめたい。それって、何十年か前の日本の繰り返し。市民には市民の責任がある。サダムがアメリカに育てられた怪物だとしてもそれを容認したのはイラク市民。


北朝鮮を笑いものにする報道にももの凄く嫌悪感を感じる。太平洋戦争中の日本を見たら同じだったはずだよね。みんな天皇陛下万歳で。メディアも全てが統制されてて、外から見れば誰が見ても負けてるのにカラ威張りしてて。戦争中の国なんだから、敵国から人さらいもするだろう。当たり前のように。さらわれてから騒いでも遅いよ。
マスゲームなんかの映画観てると人間の限界を突き詰めていてほんと美しい。あれを面白おかしく茶化したり、統制の恐怖みたいな批判をしたりする前に、芸としての美しさ、素晴らしさを素直に感じたい。

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