この日はso
phat!のカウントダウンパーティーを誰が言い出したのか知らないれどやることに。なぜか、僕もDJとして呼ばれる。ロンドンのはずれのパブでやっているような不器用だが暖かい雰囲気が好きで、応援してきたし、足繁く通っていた。オーガナイザーのDAI君が同い年ってのもあったし。このころのso
phat!は小綺麗にまとまってきていてJAZZな心が感じられなくなって来たのであまり足を向けてなかった。断れば良いんだけど、唯一の良心を感じるDAI君からの直接の頼みで嬉しかったので二つ返事で受ける。
彼女は田舎に帰ってしまいなんとなく寂しいので、パーティー終わったら海に出てアイロンと遊んで昼寝して帰ろうと思い、レコードとアイロンを抱えて藤沢へ向かう。重い。
会場のライブパブをクラブ仕様にセッティングして客入れ。この立ち上がりの時間の締め付けられるような痛みは、オーガナイザー経験した人には分かると思いますが、逃げ出したくなる。音響照明機材類は僕のものを持ち込んだのでセッティングをぎりぎりまでしていられるのでその間は気が紛れる。こんな晩に、知り合いとはいえ藤沢まで遊びに来てくれる人はそうそう居ないということは容易く想像できるので、スタッフはそれなりの覚悟が出来ているのだろう。でも、僕はその時間が耐え難く、開けてから1時間ほどフロアーの賑わしをやって、ちょっと不安げにうろうろしてたアイロンとこっそりと外へ出る。
軽く藤沢の街を散歩。午後10時。晦日のせわしさから、新年を迎える浮かれた心への過渡期のカオスな感じ。朝から掃除でろくなものを腹に入れていなかったので、食事をすることにする。ひとりで入れる店で、貧しい気持ちにならないギリギリと言うことでスカイラーク・グリル(現グラッチェガーデン)に入る。アイロンは店の入口が見える歩道のガードレールに繋ぐ。
大晦日にふさわしいということを考えないように何品かをオーダーして、ゆっくりと食事。食後のハーブティーを飲んでいると族車が何台か店の脇を爆音を轟かせて走り去る。一台が駐車場に乗り入れ切り返しをはじめる。嫌な予感。急いで勘定を済ませ外へ出る。アイロンの姿はなかった。
歩道で暴れた族車に驚き、綱をかみ切って逃げた。探したがいない。アイロンが藤沢で歩いた道、立ち寄った先は知れているのだが、見あたらない。歓声やクラッカーや爆竹の音が。21世紀。
朝になっても探したが結局出会えず。
家に帰り、念のため警察に届ける。次の日から毎日時間を変えて藤沢へ。4日目、貼り紙しつつ訪ねた薬局の人から目撃談。逃げ出したあたりを行ったり来たりしてたらしい。さらに、この日の午前中にリードを付けて歩いている人が居たから安心したとのこと。交通量がかなり多いから轢かれてることを心配したがとりあえず無事らしい。
1月5日警察から電話。特徴からいって間違いなし。預かっていてくれる人が居た。
翌日引き取りに。リードから餌、トレイ、おしっこシートなどまでひと通り揃えてチラシまで作ってくれていた。感謝。アイロンはというと、さもそこのウチの子みたいな顔して部屋に居た。立派な部屋を用意してもらっていた。僕の顔に気付くまでちょっと間があった。その時間がおそろしく永く感じた。
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交番? |
交番? |
交番? |
交番? |
交番? |
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原さんありがとう |
広いベッド! |
ヒーター付!!! |
立派な家!!!!! |
撮影:原さん |
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